新型コロナ“2類相当”見直しどうなった?厚労省「議論は止まっている」なぜ(テレビ朝日系(ANN)) - Yahoo!ニュース


新型コロナ“2類相当”見直しどうなった?厚労省「議論は止まっている」なぜ(テレビ朝日系(ANN)) - Yahoo!ニュース

 

門倉貴史
エコノミスト/経済評論家
感染が少し落ち着けばすぐに外出を奨励し、感染が拡大すると今度は外出の自粛を呼びかけるというように、猫の目のように変わる両極端の政策を続けても、国民生活の助けにはならないことはこれまでの経験から明らかになっている。  効果の期待できないその場しのぎの対応を繰り返すより、新型コロナの感染法上の分類見直しも含めて、行動制限以外の防疫政策を検討すべきではないか。  日本とは異なり、欧米諸国は新規感染者数の増加を防疫政策発動の合図にはしておらず、新規感染者数が増加しても行動制限をかけることなく経済を回し続けている。  こうした対応の差が現在の日本と欧米諸国の景況感格差につながっている。

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倉原優
呼吸器内科医
「2類」でも結核のようにN95マスク1枚だけで診療できる疾患もあれば、「5類」でも耐性菌感染症のように接触感染対策が必要な疾患もあります。現場としては「5類」だろうと何だろうと、新型コロナ陽性で患者さんが入院する場合、「ただの風邪」として扱うことはなく、院内で非コロナの患者さんに感染させないよう、必ず隔離します。これはインフルエンザのときも同じです。「2類 vs 5類」は分かりやすい対立構造なのでよく報道されがちですが、そもそも議論のポイントがずれていると思います。

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岡秀昭
埼玉医科大学教授/感染症専門医
2類相当を5類にしたら一気に医療逼迫は起きなくなる。それは大きな妄想だ。既に1-2類指定でない病院でもコロナをみている。見れない病院も診療所も感染力が強いコロナに対する感染予防ができないのだ。多くの病院で陰圧室や個室の病室は整っておらず、患者の導線を分けられない外来もある。感染症の専門医もいない病院が多い。そんな医療機関でコロナを強制対応させればすぐにクラスターが起きて診療が止まる。そしてワクチンの有料化が話題になったが5類だと他の5類感染症との整合性から医療費用が自己負担になるだろう。特にコロナ治療薬は高い。最後に5類感染症といっても梅毒、HIV、劇症型溶連菌感染など専門家でなければ対応できない病気もある。つまりどこでも対応できる簡単な感染症というわけでも必ずしもない。今の新型インフルエンザ等感染症の位置づけで流行する変異株に合わせて対応の強弱を調整するやり方の方が良いのではないだろうか

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