(アマゾンのレビュー)日本が二度と立ち上がれないようにアメリカが占領期に行ったこと | 高橋史朗 |本 | 通販 | Amazon


日本が二度と立ち上がれないようにアメリカが占領期に行ったこと | 高橋史朗 |本 | 通販 | Amazon

 

アマ市民

3章までは良かった。4章以降は読む価値なし!

2014年8月15日に日本でレビュー済み

他の方が述べているように本書は、戦後日本の自虐史観GHQ占領政策によるものである事を裏付けた良書です。
戦後70年を前にこういった書籍が増え、真剣に戦後レジームからの脱却を考える人が少しは増えたのかな?と思います。
本書で紹介されているGHQ占領政策である「ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム」とは日本人に罪悪感を植えつける計画です。
このGHQが行った計画は大成功を収め、現在に至ります。
それは、先日の終戦記念日に新聞、テレビがどのような放送をしたか見れば、日本の戦後が続いているのは明らかです。
ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラムについては、苫米地英人さんの「日本人の99%が知らない戦後洗脳史 嘘で塗固められたレジーム」でも語られていますし、江藤淳さんが詳しく研究されています。

ただ戦後日本に自虐史観の植え付けたのアメリカだけではありません。
日本人に自虐史観の植え付けたのは、著者の高橋さんの言葉を借りれば「義眼」をはめ込まれた、他ならぬ『日本人』です。

これらは戦後(過去)の事ではなく現在も続いています。
積極的に反戦キャンペーンに手を貸した大手新聞社をはじめとするマスコミ各社はテレビを含め現在進行形であり、はめ込まれた「義眼」は、もはや本当の眼なのか義眼なのか分からなくなりつつあります。

残念なのは、戦後の日本にはアメリカだけでなく、ソ連や中国といった国が大きく関わっていますので、もう少し言及されてもよかったと思います。趣旨が違うと言ってしまえばそれまでですが、ソ連や中国が戦後どのように日本に関わったかが重要です。

現在の日本を理解するには、アメリカだけ見ていてもダメで、世界の中の日本という立場で理解しなければなりません。

戦後日本の占領政策に中国がどのように関わったかについては、倉山 満さんの「嘘だらけの日中近現代史」、ソ連については小室直樹さんの名著「ソビエト帝国の崩壊」などを読まれると一層理解が深まると思います。

星2つ減点の要因は4章以降の教育に関わる言及です。
著者は三十代に最も引きこもりが多い原因に アメリカやイギリスの教育を引き合いに出していますが、アメリカやイギリスの教育水準は決して高くありません。そして子供が学校を休むと3000円の罰金を親が支払わなければならないカリフォルニアと「子育て命令法」を制定したイギリスを賞賛し、カール・ロジャースの「長い目で見守れ」「信じて待て」「学校に行かないのも権利である」といった対応は間違っていると著者は言います。

はっきり言って大笑いです。著者は教育が、何ゆえ憲法に規定されているのか、さっぱり理解していないようです。同時に憲法がどういったものかも理解していないようです。
憲法については、小室 直樹さんの「日本人のための憲法原論」がおススメです。

4章以降は、しきりに教育に関する事が述べられていますが、戦後と現在とでは社会的文脈が変わってしまっている事に気づかず、自分の子供時代と現在を照らし合わせて見当違いの教育論を展開している、そのへんの教育書と大差ありません。
よって4章以降は読む価値なし。