朝日新聞「戦時社説」を読む | 室谷 克実 |本 | 通販 | Amazon

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(アマゾンの書評)

森羅万象の歴史家
朝日の戦時社説と尾崎秀実の戦時論文は瓜二つ


本書の残念な点は、朝日新聞社出身のソ連スパイ尾崎秀実に言及しながら、支那事変の解決を妨害し我が国を対米英戦へ誘導した尾崎らゾルゲ機関の謀略活動、近衛内閣の意図、近衛文麿の正体、そしてソ連スターリンの世界戦略を現代に伝えている尾崎秀実著作集なかでも「尾崎秀実、西園寺公一が雑誌等に論文を執筆して汪兆銘工作が日本の執るべき唯一の道であることを強調していた」という犬養健の証言(現代史資料24ゾルゲ事件4)を裏付ける尾崎秀実の戦時論文「汪精衛政権の基礎」(公論昭和十四年十一月号)を収める 尾崎秀実著作集第2巻 を参考文献として使っていないことである。

 本書の著者が尾崎秀実著作集を使っていれば、朝日の開戦社説(昭和16年12月9日)が東亜新秩序(東アジア共産主義社会)の実現を目指した尾崎の最後の戦争煽動論文「大戦を最後まで戦い抜くために」(改造昭和十六年十一月号)と瓜二つであることや、病死した汪兆銘(精衛)に対して歯の浮くような美辞麗句を連ねる朝日の「偉大なる愛国者の死」(昭和19年11月13日)が実に慇懃無礼である理由を把握できただろうに。

 本書と、晩年の岸信介を驚愕絶句させた幻の名著「戦争と共産主義-昭和政治史秘録」(三田村武夫著/民主制度普及会、1950年初版発行)の復刻版 大東亜戦争スターリンの謀略―戦争と共産主義 を併読する人が悟る真実は、我が国の敗戦を契機に日の丸を赤旗に代えた連中は、転向ないし変節したのではなく国体の衣を脱いだだけであり、戦時中の彼らは治安維持法から逃れる為に尊皇愛国を偽装し、真ん中を丸くくり抜いた白旗を付けた赤旗を振り、レーニンの敗戦革命論とコミンテルンテーゼの教義である「帝国主義家相互間の戦争激発」によるソ連および国際共産主義勢力の防衛と拡大に尽力していたこと、そして朝日は、戦前戦中戦後を通じて終始一貫、日本の国益を害する反日反米反中(中華民国)のマルクス・レーニン主義者の巣窟であり、朝日は政府の取締や国民の反発を避けるために、あるいは政府の政策や国民の世論を操作するために、時流に応じて変装し、共産革命戦術を変更しているだけということである。

 著者の室谷克実氏には、盧溝橋事件から日米開戦に至るまでの朝日の戦時社説と尾崎秀実著作集との比較検証を期待したい。